職人の道具

ルーペ


 ジュエリーのお仕事をしているというと、なんだかとても華やかなイメージで
「わぁ〜」と言われることが多いのですが、作成の現場は、結構、イメージと異なる
地味で、ツライお仕事です。

確かにうれしいことも多いですし、美しいものに囲まれているのは幸せな気分です。
お客様とのやりとりをしているコーディネータの場合は、華やかな場面のほうが多いかもしれませんが、職人は、毎日ワックスを作成したり、磨いたり、パーツを仕入れたり、と、本当に地味なお仕事。服装だって、汚れてもかまわないようなものになりますし、エプロンをつけて作業をしていたりします。


また、商品自体がとても小さく、細やかなお仕事ですので、作成時には、めがねのような、ゴーグルのようなルーペ(写真参照)をかけて行っている方が多いようです。私がイメージする職人というと、まずあのルーペをかけている姿をイメージするのですが、

職人に
「あの、ゴーグルみたいにかけているルーペみたいなのは、なんていうの?」
と、たずねたら、

職人:「。。。。ルーペ。。」

と、言われました(笑)。なんだ、ルーペでいいのか。。。


でも、このルーペは絶対に必需品ではないそうです。
職人:「最近、老眼がねぇ。。若いときはこんなの要らなかったのに。。」

そっか、、熟練した職人さんになれば、それなりに経験をつんだ方になるわけで、当然その分、年齢も重ねているわけですので、みなさん、老眼になっていたりするわけなんですね。。(苦笑)

目だけではなく、肩はいつもパンパンになっているみたいですし、年中関節痛に悩まされ、固まってしまっていて、ある方向に手を回すことができないのだとか。
職業病ですね。。。
手先も黒ずんでいたりするし、本当に華やかな宝飾のイメージとはかけ離れています。


なんでもそうだと思いますが、ひとつのものを作り上げるというのは決してキレイごとだけではないのですね。。