裏抜きは何故するのか?
ペンダントやリングなど、表から見た場合は分かりませんが、裏側をみると、空洞になっているような作りになっているものがあります。こういった作業のことを、裏抜きと言います。
これに対し、見た目は空洞になっているものはないが、中は空洞の作りになっているもののことを、「中空・・ちゅうくう」と言います(中抜きともいいます)。
これは、和菓子の最中のように、半分に割って裏抜きをした後、張り合わせているのです。
「あんこ」のない、最中みたいなものですね(*_*;
このような裏抜き、中抜きのない作りのものを「無垢」といいますが、
なぜ、裏抜きや中抜きをするのでしょうか?
答えは単純です。
”重量を下げるため”
では、なぜ重量を下げるのでしょうか?
理由は主に2点あります。
(1)コストを下げるため
(2)重量を落とす必要があるため
(1)のコストを下げるため、というのは、多くの方が予想がつくと思います。
今のように、貴金属が高い時には、重量があれば、それだけ価格が上がってしまいますよね。。
問題は(2)の
重量を落とす必要性とは何か? ということなのですが、
特にピアスやブローチ・ネクタイピンにその必要性が生じます。
ピアスは薄い耳たぶに重量がかかります。
あまり重量があるものをピアスホールに入れると、重くてケガをしかねません。
また、ブローチ・ネクタイピンも同様の理由で、ジャケットやネクタイといった薄手の生地に重量がかかると、生地に負担がかかります。
このため、重たいものだと、ジュエリーの重さに耐えられず、生地が下にひっぱられ、たるんでしまいます。
時々、「裏抜きしているものは、安っぽく感じるのですが・・」
と言うご意見を頂くことがあるのですが、ピアスやブローチの場合は、特に必然性があって裏抜きをしています。
裏抜きのコツは、あくまでも表から見たときには気が付かないように、抜くこと(笑)
裏抜きしようとしても、表が変わらないようにするためには、ほとんど抜けない、変わらない、という場合は、裏抜きできないこともあります。
このような場合は、重量がついている商品はブローチやピアスには不適格です。
余談ですが、
「同じ商品で18金やプラチナで作成してほしいのですが・・」というご要望をいただくことがありますが、シルバーと18金では、比重が異なるため、シルバーでは大丈夫な重さでも、18金にすると重みが出てしまい、お勧めできない、といった場合もあります。
ホントに聞いてる?(絶対、聞いてないよね)
ジャケットの襟にも、ネクタイ用タイタックとしてもご利用可能です
豚ラペルピンブローチ・ネクタイピン(シルバー変色汚れ防止加工済)